HubSpot活用術 生成AI連携からAPI自動化まで|今日からできる実践ガイド

HubSpotを導入したものの、「なんとなくメール送るだけになっている」「CRMに情報は入っているけど、活用できている実感がない」——そんなふうに感じていませんか。

実はHubSpotには、設定を少し変えるだけで業務がぐっとラクになる機能が山ほどあります。この記事では、今日からできる小技から、他SaaSとの連携、生成AIの活用、さらにAPIを使った本格的な自動化まで、段階を追って紹介します。読み進めるほど「ちょっと難しそう」になっていくので、自分のレベルに合った活用イメージを掴んでいってください。

今日からできる!便利小技5選

まずはプログラミング不要で、設定画面の操作だけでできる小技を5つ紹介します。どれもHubSpotのスタンダードプラン以上で使える機能です。

① ミーティングリンクを営業メールに貼る

HubSpotには「ミーティング」機能があり、自分のカレンダーと連携した予約ページを作れます。「ご都合のよい日程を教えてください」というやりとりを丸ごとなくせます。設定はカレンダー連携とミーティングページの作成だけ。完成したURLをメールに貼り付けるだけでOKです。

② メールテンプレートで返信を3秒で済ませる

同じような問い合わせへの返信、毎回ゼロから書いていませんか?HubSpotの「テンプレート」機能を使うと、よく使う文面を登録しておき、送信画面から一発で呼び出せます。宛名や会社名などを差し込みフィールドにしておけば、パーソナライズも楽ちんです。

③ コンタクトのプロパティでリード分類を自動化

コンタクトに「業種」「従業員規模」「流入経路」などのプロパティを設定しておくと、後でリストを絞り込むのがとても楽になります。フォームから自動的に情報を取得するよう設定しておけば、手入力もほぼ不要です。

④ ビューを保存して毎朝のチェックを1クリックに

CRMのコンタクト一覧やディール一覧は、よく使うフィルタ条件を「保存ビュー」として登録できます。「今週フォローすべき商談」「未対応の問い合わせ」といったビューを作っておくと、朝のチェックが格段に早くなります。

⑤ メール開封・クリックの通知をデスクトップに飛ばす

HubSpotの営業メールに「トラッキング」を設定しておくと、相手がメールを開いたりリンクをクリックしたりしたタイミングで通知が届きます。「今まさに読んでいる」タイミングで電話するだけで、商談化率が変わります。Chrome拡張を入れるだけで使えます。

ワークフロー・自動化機能を使ってみよう

HubSpotの真骨頂のひとつが「ワークフロー」機能です。特定の条件を満たしたコンタクトやディールに対して、自動でアクションを実行できます。マーケティングHubのプロフェッショナルプラン以上で使える機能ですが、使いこなすと業務の自動化が一気に進みます。

ユースケース①:フォーム送信後のナーチャリングメールを自動配信

資料ダウンロードフォームを送信したコンタクトに対して、「3日後にフォローアップメールを送る」「7日後に事例メールを送る」という流れをワークフローで設定できます。一度設定してしまえば、リードが来るたびに自動で動いてくれます。メール本文はあらかじめ作成しておく必要がありますが、テンプレートを使えば準備も短時間です。

ユースケース②:スコアが一定以上になったら担当者に通知

HubSpotには「リードスコアリング」機能があり、メール開封・ページ閲覧・フォーム送信などの行動に点数をつけられます。スコアが80点を超えたら「営業担当者にタスクを割り当てる」「Slack通知を送る」などのアクションをワークフローで自動化することも可能です(Slack連携は後述)。

ユースケース③:ディールのステージが変わったらメールを送る

商談ステージが「提案中」から「見積送付済み」に変わったタイミングで、自動的にサンクスメールや確認メールを送ることもできます。営業担当者がステージを動かすだけで、顧客へのフォローが自動的に走る——そんな仕組みが作れます。ただし、条件の設計や例外処理の考慮が必要になるので、設定には多少の時間がかかります。

他のSaaSと連携して情報ハブにしよう

HubSpotは単体でも強力ですが、他のSaaSと連携することでさらに価値が上がります。HubSpotのマーケットプレイス(App Marketplace)には数百のアプリが並んでおり、有名なものはワンクリックで連携できます。

Slackと連携:商談の動きをチームにリアルタイム共有

HubSpotとSlackを連携すると、ディールのステージ変更やコンタクトの追加などをSlackチャンネルに通知できます。営業チームの朝会が不要になるくらい、情報の鮮度が変わります。設定はSlackアプリをインストールして認証するだけなので、15分もあれば完了します。

Googleフォームと連携:外部フォームの回答をCRMに取り込む

イベント申込みやアンケートをGoogleフォームで運用している場合、回答を手動でHubSpotに転記するのは非効率です。連携ツールを使えば、フォーム送信と同時にHubSpotのコンタクトが自動作成されます。ただし「通知を受け取るだけ」ならHubSpotネイティブのフォームで完結しますが、「既存のGoogleフォームをそのまま使いながらCRMに流す」となると、少しだけ工夫が必要になります。

SalesforceやkintoneなどのCRMとの二重管理を解消

社内に複数のCRMが乱立していて、どちらが正なのか分からなくなっているケースは珍しくありません。HubSpotと他のCRMをリアルタイムで同期させるには、標準連携だけでカバーできる範囲には限界があります。「どのフィールドをどの方向で同期するか」「コンフリクトが起きたらどちらを優先するか」——こうした細かい制御が必要になると、話が変わってきます。通知を受け取るだけなら簡単。でも"データを動かす"となると、それなりの設計が必要です。

生成AIと連携する——ChatGPTやGeminiを呼び出す

HubSpotには「AIアシスタント」機能が組み込まれており、メール文章の生成やレポートの要約などはプラットフォーム内で完結できます。しかしそれ以上のことを——たとえば「問い合わせ内容をAIが読んで自動分類する」「商談メモをAIが要約してCRMに書き込む」「顧客の質問にAIが自動返答する」といった処理を実現しようとすると、外部の生成AIサービス(OpenAIのChatGPTやGoogleのGeminiなど)をAPIで呼び出す必要が出てきます。

HubSpotのワークフローからHTTPリクエストを送る

HubSpotのワークフローには「Webhookを送信する」というアクションがあります。これを使うと、特定の条件が満たされたタイミングで外部のAPIにデータを送信できます。たとえば「新しい問い合わせが来たら、その内容をOpenAI APIに送って要約を生成し、HubSpotのメモ欄に書き戻す」——という処理も原理的には実現できます。ただし、実際にやろうとするとAPIキーの管理、レスポンスの受け取り、エラーハンドリングなど、それなりの設定と技術的な理解が必要になります。「ちょっと試してみよう」では済まないのが正直なところです。

生成AI連携でできることの例

技術的なハードルをクリアできれば、HubSpotと生成AIの組み合わせは可能性が広がります。商談メモの自動要約とCRMへの書き込み、問い合わせ内容のカテゴリ分類とルーティング、顧客の過去の行動履歴をもとにしたパーソナライズメール生成——どれも「HubSpotに入ってきたデータを使って、AIが次のアクションをサポートする」という発想です。ただ、こうした連携を安定して動かし続けるには、APIの仕様変更への追随やエラー発生時の対処も含めて、継続的な管理が必要です。

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APIを使った本格自動化の世界——ここからが本番

ここまで紹介してきた連携は、いわば「HubSpotとAが繋がる」「HubSpotとBが繋がる」という一対一の話でした。しかし実際の業務では、複数のSaaSをまたいでデータが流れるケースがほとんどです。たとえば「フォームに問い合わせが来たら→HubSpotにコンタクトを作成→Slackに通知→Googleスプレッドシートに記録→担当者にメールを送る」という一連の流れを、すべて自動で処理したい場合はどうするか。

WebhookとAPIで「データの流れ」を設計する

こうした複数サービスをまたぐ自動化を実現するには、Webhook(特定のイベントが起きたときに外部URLにデータを送る仕組み)とREST APIの知識が必要になります。HubSpotはAPIが充実しており、ほぼあらゆる操作をAPI経由で行えます。コンタクトの作成・更新・検索、ディールの進捗変更、メールの送信、フォームの送信データ取得——これらすべてがAPIで制御できます。

条件分岐とエラー処理が「本番」の難しさ

ただし、APIを使った自動化で本当に難しいのは「条件分岐」と「エラー処理」です。「もしコンタクトがすでに存在していたら更新する、なければ新規作成する」「APIが失敗したときはリトライする、それでも失敗したら管理者にSlack通知を送る」——こうした実運用に耐えるロジックを作り込むには、エンジニアリングの知識と経験が必要です。

複数SaaSをまたぐデータ連携にはiPaaSが現実解

HubSpotを起点に、複数のSaaSをまたいでデータを動かしたい場合、iPaaSなどの連携ツールを使って処理を組み立てるのが現実的な選択肢です。視覚的なフロー設計ができ、各SaaSとのコネクタが用意されているため、自前でAPIを叩くコードを書くより格段に設計・保守がしやすくなります。とはいえ、「複雑な条件分岐を作る」「本番環境で安定稼働させる」「仕様変更に追随する」といったことを考えると、それなりの学習コストと管理工数が発生します。「自分でできそう」と感じるかどうかは、正直ここが分かれ目になってきます。

まとめ——自分でやるか、プロに任せるか

「やってみたい」という気持ちと「大変そう」という気持ち、両方あるのではないでしょうか。それはとても自然な感覚です。小技や標準機能の活用までは自分でできても、複数SaaSをまたいだデータ連携や生成AIとの組み合わせになると、設計・実装・保守のすべてを自社でまかなうのはかなりの負担です。APIの仕様変更、エラー対応、セキュリティ管理——こうした運用コストは見えにくいまま積み上がっていきます。JOINT AI Flow byGMOは、HubSpotをはじめとする多様なSaaSとの連携・自動化フローの設計から保守・拡張まで、まとめてお任せいただけるサービスです。「まず何ができるか話を聞いてみたい」という段階から、お気軽にご相談ください

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この記事を書いた人

GMO AIコネクト株式会社